2022年8月21日(日曜日)、第58回 気象予報士試験を受験してきました。
その結果が9月30日に判明しまして…
学科専門 合格 しました!
ひろりんすごーい(自画自賛)
気象予報士試験の仕組みを知らない人にはなんのこっちゃわからないと思うので、まずは気象予報士試験の概要から簡単に書きますね。
気象予報士試験ってどんな内容なの?
詳しく知りたい方は下記の気象業務支援センターのリンクへアクセスしてください。
気象予報士試験には3つの科目があります。その3科目すべてに合格しなければ、正式な合格にはなりません。その3科目は下記の3つです。
- 学科一般
- 学科専門
- 実技
気象予報士試験には「科目合格制度」があり、科目合格した場合、その科目につき1年間の免除期間があります。気象予報士試験は年2回開催されているので、「今回は学科のみ受験する」など、計画的に合格を目指すことも可能になっています。
しかし、注意しなければいけないのは学科2科目に合格しなければ実技の採点がしてもらえないことです。
本来であれば、3科目同時に勉強をすることで、知識が系統的にまとめられますし、そのほうが記憶に残りやすいのですが、範囲が膨大なため、3科目同時に、並行して勉強できる人は少ないのではないでしょうか。
わたしも学科2科目は同時に勉強していましたが、さすがに実技までは手が出ませんでした。
わたしの合格までの受験計画
本格的に勉強を始めたのが本試験4か月前でした。3科目同時に勉強することが難しいため、合格までの勉強計画を立てなければいけません。
2022年8月の本試験で、学科2科目に合格して、すぐに実技の勉強を始める。
2023年1月の本試験で実技に合格して、完全合格を目指す。
わたしは2回目の試験で完全合格する計画を立てました。
学科一般と学科専門は同時に勉強するとはいえ、学科一般は数学や物理法則が絡んでくるので、理系要素が強く、ひととおり範囲を終わらせる(テキストを一周する)には学科一般のほうが時間がかかりました。対して、学科専門は暗記要素が強いので、文系には有利かもしれません。
使用した参考書・問題集など
メインで使用したものとサブで使用したものを紹介します。
学科・一般知識
この参考書が一番のメインテキストです。おそらく独学受験生のほとんどがこのシリーズを使って勉強されているのではないでしょうか。そのくらい有名な参考書です。とはいえ、気象予報士試験の参考書の種類は少なく、あまり選択肢がないのも事実であり、結果的にこの参考書に落ち着いているとも言えます。
念のためですが、気象予報士試験は「らくらく」突破はできませんし、「かんたん」でもありません。
次は「一般気象学」です。こちらも有名な参考書です。
数式もたくさん使用されていて難しい内容ですが、こちらの参考書に掲載されている図が実際に本試験で出題されています。そのため、すべての内容が理解できなくても、必ず入手して、それらの図に慣れる必要があります。
また、勉強が進んできたときに「辞書的」な役割も担う重要な参考書になりますから、早めに入手したほうがよいと思います。ちなみに、わたしは入手するのが遅く(本試験1ヵ月前)、もう少し早く入手していれば、より理解が深まってよかったと思いました。
この参考書は非常にわかりやすかったですし、勉強が進んだいまでも読んでいます。
最初、図書館で借りて読んでいましたが、本当にわかりやすかったので購入しました。気象予報士試験に対応はしていませんが、学科一般の範囲はひととおり網羅されていると感じました。
また、非常に分厚い参考書ですが、イラストもたくさん掲載されているので、スラスラ読める人も多いと思います。とはいえ、数式もでてきますから、すべてを理解するとなると時間はかかりますが…
勉強を始めた初期に読んでみると、そのあとの本格的な勉強にスムーズに入れるかもしれません。
学科・専門知識
学科専門もこちらの参考書から。
もちろん学科専門もこちらの「らくらく」参考書がメインです。
ただし、専門知識については、最新の情報も気象庁のサイトで確認しましょう。というのは、こちらの参考書の内容には今では古い内容も含まれているからです。
例えば、上記の参考書では気象衛星ひまわりは6号と7号が記載されていますが、現在は8号と9号が運用中(または待機中)です。
気象庁のサイトをくまなく見る、調べることは非常に大事です。参考書で少し疑問に思ったことは、すぐに気象庁のサイトを確認しましょう。
基本的にはらくらく参考書でインプットして、知識の更新は気象庁のサイトが鉄則かと思います。
過去問演習
合格のために過去問演習は必須です。まずは過去問をすべてダウンロードしましょう。
ただ、解説はないので、下記の問題集も使用しました。
これまでの過去問の中から「精選」された問題が詰まっています。この問題集をひととおり解いてから、ダウンロードした過去問を解いてもよいかもしれません。
ひととおり勉強して、過去問を解いてみると、なかなか解けないことに不安になります。解説を読んでも理解できないこともあります。おそらくここで受験を諦めてしまう人も多いのではないでしょうか。
学科一般と学科専門のどちらにも言えることですが、ある程度理解できていれば、選択肢が5つあって、2つか3つまでは絞ることができるようになります。しかし、そこから1つの正解に絞ることが非常に難しいのです。そこに至るまでは完全な理解が必要です。
過去問を解くときは「正解だった」「不正解だった」よりも、きちんと理解して正解できているか、が大事です。まぐれ当たりで喜ぶのは非常に危険だと思います。
お世話になった(なっている)サイト
お世話になったというよりも、いまも大変お世話になっているサイトです。このようなサイトは本当にありがたいです。この場を借りて感謝いたします。
たまにすごいGIF画像がありますが(笑)、質問掲示板があったり、会員登録すればかなり古い過去問や解説にもアクセスすることができます。
またメルマガ登録すれば、毎日メールが送られてきて、勉強になります。(動画解説付きです)
こちらの『色と形で気象予報士!』サイトではわかりやすいイラストが満載で、学科一般の勉強では特にお世話になっています。
気象学の勉強は自分でイメージすることが難しく、イラストで勉強できるのは非常にありがたいです。
「てるてる風雲録」さんのサイトはネットで過去問の解説を探していると、必ずといっていいくらいヒットするサイトです。
解説も丁寧で、わかりやすく何度もお世話になっています。
このように、参考書以外にもたくさんのサイトにお世話になっています。参考書だけだと、どうしてもイメージしにくいことがあったり、より深く調べるためには、地道な勉強の積み重ねが欠かせません。
受験体験記
会場は駒場東大前の東京大学でした。
コロナ禍ですので、事前に検温がありました。検温専用の部屋があり、会場に到着すると、まずそこに案内されました。熱がなければ受験票に検温済の印が押されて、試験会場となる部屋に入れます。
余裕をもって1時間前に会場となる東京大学には到着しましたが、検温が終わって試験会場となる部屋に入ると、すでに受験生が多かったのを記憶しています。みなさん、やはり余裕をもって会場に到着していたようですね。
そして予想していたとおり、受験生の年齢層は高めでした。机自体は2人で1つ、間に1席を空けての机で、狭くもなく、広くもなくといった感じでした。ただ、わたしは実技の受験はしていないので、実技での机の余裕具合はわかりません。
他の試験でも同様なのですが、わたしは受験会場にはできるだけ少ない荷物で行くようにしています。それは重い参考書などをたくさん持って行って、会場に到着する前に疲れることを避けるためです。それと基本的に、わたしはノートもあまり作らないので、数枚のプリントだけ持参します。
試験直前に確認できる時間はわずかです。その時間で確認できることといえば非常に限られます。分厚い参考書を数冊持って行って、当日「あれも忘れてた、これも忘れてた」と超直前に不安になることだけは避けなければいけません。ただ、参考書が「お守り」になるという方もいるかもしれませんので、一番落ち着く方法を取ればよいと思います。
さて、学科一般と学科専門だけを受験して、帰路についたわけですが、帰宅して自己採点してみると
- 学科一般 15点満点で10点
- 学科専門 15点満点で12点
合格基準は11点になることが多く、難易度によって10点や9点になることもあります。
今回の学科一般では計算問題も多く、比較的難しいという反応がSNSでも見られました。個人的にも合格基準は10点になるだろうと予想していましたし、気象予報士の専門学校でも10点になると予想していた講師もいらっしゃいました。
しかし、結果は学科一般は不合格でした。合格基準は11点でした。よって、学科専門は合格しましたが、学科一般は1点足らずで不合格です。
今後の勉強計画
学科一般の不合格によって、当初の計画が崩れました。
受験から結果発表まで約1ヵ月あったので、学科一般は受かったものとして「実技」の勉強を始めていました。しかし、ふたを開けたら不合格だったので、再度、学科一般の勉強を開始しました。
学科一般の勉強を再開してみると、まだまだ理解できていないことが露見していきます。1点足らずで不合格でしたが、これではまた不合格になる可能性もあるな、と心を入れ替えました(笑)
10月いっぱいは学科一般の勉強に集中して、11月から実技の勉強も再開していこうと思っています。ただ、学科に合格しなければ実技の採点もしてもらえないので、最優先は学科一般の合格です。そして学科専門の合格有効期限は1年間ですので、できればその有効期限までに合格したいと思います。
「学科一般」と「実技」を受験し、合格を目指す。
ここまで「学科専門」の合格は有効。
さいごに
まだ完全合格していないのに、この記事を書くことに少し抵抗がありましたが、学科専門には合格したので勉強方法は間違っていなかったと思います。なので、誰かの役に立つかもと思い書いてみました。
勉強はまだまだ続きますが、気象予報士試験合格を目指す同志の方々とともに、引き続き頑張っていきたいと思います。みんなで一緒に合格しましょう!
ひろりん
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