みなさん、こんにちは。ひろりんです。
さて、3月31日の記事でお知らせしました「日商簿記3級の出題範囲改定」ですが、具体的に公表されましたね。
(追記:改訂後の3級サンプル問題も公開されています)
前回のブログ記事はこちらです。
それで、公表された資料をザっと読んでみました。
ひと言でいえば、1級から3級を受ける方は、みなさん、読んでおいたほうがいいです。
また後日、サンプル問題を公表する旨も記載されています。
詳細に読んだわけではないので、私自身、インパクトが強かったところを公表資料から抜粋してみます。
ちなみに1級についても影響がありそうです。
日商簿記3級 主な改定内容
株式会社会計への移行
3級において個人商店を前提とした出題から小規模の株式会社を前提とした出題に改めた。
これが一番の改正点でしょうね。
複数口座の管理
実務において複数の普通預金口座や当座預金口座等を開設し、管理のために口座ごとに勘定を設定することがある。そのため、従来は得意先および仕入先に限定して人名勘定や補助元帳を用いた細項目の記録の出題を行ってきたが、実務に合わせて銀行預金口座においても口座種別や銀行名などを勘定科目として使用する出題を行うこととした。
有価証券の除外
平成 28 年度から適用されている前回の改定において3級の有価証券の出題範囲は期中の売買取引のみとなった。しかし、今回の3級を中心とした改定の検討にあたり、売買のみを3級の範囲としても、有価証券に関する学習者の一貫した十分な理解につながらないことから、有価証券はすべて2級以上で取り扱うこととした。
電子記録債権・電子記録債務を追加
電子記録債権・電子記録債務は、利便性や印紙税が不要といった理由から今後も利用件数が増えることが見込まれるため、2級から3級へ変更することとした。
クレジット取引(クレジット売掛金)の追加
小規模の会社においても主に小売店ではクレジットカード決済が導入されていることがあるため、2級から3級へ変更することとした。
これは私も予想していました。当然といえば当然ですよね。
固定資産台帳の追加
実務においては財産管理や減価償却費計算を目的として固定資産台帳も重要な補助簿として利用されているため、3級の範囲に追加した。
リース取引も将来的に3級の範囲になるかも?
リース取引は改定後の3級で想定している小規模の会社においても事務機器や自動車などで利用されており、重要性が高い取引項目である。
今後のIFRS(国際財務報告基準)などの動向にも左右されると思いますが、頭の片隅にでも入れておくといいかもしれません。
日商簿記1級 主な改定内容
売買目的有価証券 総記法
実務において主に売買目的有価証券を保有している証券会社では、総記法による記帳が一般的である。 そこで、1級において総記法による出題も範囲内であることを明確化した。
発行商品券
1級へ移行する「発行商品券」(自店発行商品券)については当面の出題を見送り、「収益認識に関する会計基準」を踏まえて出題時期や内容を今後決定する。
割賦販売 販売基準は出題範囲のまま
「収益認識に関する会計基準」を踏まえ、適用が認められなくなる内容のうち特に学習負担が重い回収基準および回収期限到来基準を出題範囲から除外することとした。区分表では販売基準も削除しているが、これは割賦販売に関して今後は販売基準しか出題しないことからあえて処理方法を明示する必要がないためであり、販売基準は出題範囲のままであることに留意されたい。
まとめ
3級では個人商店向けの出題から小規模な株式会社会計への範囲変更が一番インパクトがありますよね。
個人的には「割賦販売の販売基準の取り扱いがどうなるんだろう?」と以前から気になっていたので、モヤモヤが晴れました(笑)
来年度以降の改正なので、必要以上に気にする必要はないかと思いますが、日商が公表する、このような資料は試験攻略のヒントにもなります。
ぜひ積極的に情報を収集してみてくださいね。
特に1級は1年以上の学習期間が必要とされていますし、今からこのような情報を知っておくことはかなりのアドバンテージになります。
今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
ひろりん
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