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書評 システムの問題地図 / 沢渡あまね著

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みなさん、こんにちは。ひろりんです。

ITサービスマネージャの試験に向けて勉強していますが、テキスト以外の書籍も読むようにしています。
今日はこの書籍を紹介します。

目次

システムの問題地図 沢渡あまね著

「システムを新しくしたらかえって仕事が増えた、なんとかしてくれ」
「こんなシステム使うなんてめんどくさい、元に戻せ」

現場の生産性を向上させるためのシステムが、なぜ使えない・使われないものになってしまうのか?
システムを「使う人」「作る人」「守る人」いずれの立場も経験した著者が、問題の原因を図解で示しつつ、解決策を教えます。

著者の沢渡あまねさんは「システムの問題地図」以外の「問題地図」シリーズを多数出版されています。

私は今回紹介する「システムの問題地図」しか、まだ読んでいませんが、書店で見た限りでは他の書籍もイラストを取り入れわかりやすいと思いました。

この書籍の中で一本の筋が通っているとしたら

「部署や役割が違っても、お互いリスペクトしようよ!」

私はこれだと思いました。

私にも新入社員の頃がありました。(もうだいぶ昔のことですが)
就職活動の時期は、超氷河期でした。
しかも、企業への資料請求などもハガキがメイン。約100枚も送りました。訪問企業も約60社。
今ほど情報入手もやさしくなく、情報入手も手探り状態だったのを思い出します。

今では「アラフォークライシス」なんて言葉もあるみたいですね。
当時は、ちょうどインターネットが普及し始めた頃で、私もパソコンを触ったのは社会人になってからでした。

入社後に配属されたのは、メーカー、製造部の生産管理部門。
その中でも資材、材料管理を担当することになりました。
材料の発注や納品の手続きは、すべて紙の伝票でした。

入社後しばらくすると、「資材管理システム」を立ち上げるメンバーになりました。
もちろん私たち製造部の主導ではなく、本社の情報システム部がこのプロジェクトを主導し、取り仕切ることになります。
私の仕事は、今の仕事の棚卸し。工場現場などの業務フローなどを調査して情報システム部へ報告することです。

「システム化」

これは良い響きです。

私もこの響きに、一瞬で変わる、何か「魔法」のような感じがしたのを覚えています。
システム化すれば、仕事が楽になる。わざわざ現場に足を運ばなくても、在庫数がわかるし、すばらしい。
単純に考えていました。

しかし、実際に業務フローを調査していると、現場からは反発もあるわけです。
「この材料の管理は紙じゃないと無理!」
「今さらパソコンなんて使えないし、覚えるのが面倒くさい、時間もない」
いろいろ出てきます。

それでもなんとか業務フローを調査し、こちらが実装してほしい機能をリストにして情報システム部へ報告します。
それを基に、情報システム部も外部業者へシステム開発を依頼するわけですが、当時の私たち、現場側としてはここをリスペクトしていなかったと今では思います。

機能がある程度決まった段階で、さらに追加してほしい機能が現場からもどんどん上がってきます。
機能追加の依頼自体は悪いことではないと思いますが、そのタイミングが問題なんですよね。

情報システム部もシステム化の「予算」をきちんと取って、その枠に収めることが当然に求められます。

現場の理解、リスペクトがないと、どんどん情報システム部を追い込みます。
システムのエンドユーザーは現場です。意見することは当然だと考えます。
しかし、ひとつの会社です。そんなことでいいのでしょうか。

私はその会社以外でも転職経験が何社かあります。
そのどの会社でも情報システム部をリスペクトしている雰囲気が感じられませんでした。

今回紹介した、この書籍でも情報システム部門が軽視されていることは書かれていました。
しかし、情報システム部門も、リスペクトされる努力、プレゼンスを上げる努力はすべきだと著者が語っています。

まとめ

お互いの存在を知らせる、そこにリスペクトを生ませる。

ここに「システムの問題地図」を自在に行き交う羅針盤が隠されているのではないでしょうか。

ひろりん

(沢渡あまねさんの他の「問題地図」シリーズです)

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この記事を書いた人

関東在住のアラフォーの男性です。
趣味は読書・企業分析・デジタル勉強法の研究。

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